海外FXのデメリットとは?失敗しないためのポイントも解説!
海外FXには少ない保証金でもハイリターンを狙えるなどのメリットがあるものの、一方で様々なデメリットもあるため注意しなければいけません。
WEBによる情報でも、海外FXに対するネガティブなイメージは決して少ないとは言えないのです。
しかし、「海外FXはデメリットが多そうだからやめておこう」ではなく、失敗しないポイントや注意点を把握して計画的に活用することで利益に繋げられる可能性が期待できます。
海外FXでの失敗を避けるため、今回の記事ではデメリットを中心に解説します。
注目すべき点や金融庁の注意喚起などにも触れていくため、運用を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
海外FXの特徴!実際利用すべき?
結論から言うと、FXについての知識や経験が豊富で計画的に運用できる人や、ハイリスクハイリターンの取引が可能な人は海外FXの利用がおすすめです。
一方で、FX初心者や保証金に余裕が無い、失敗した際のリスクが大きい人は海外FXは避けた方が無難でしょう。
なお、海外FXには、以下のような特徴があります。
金融庁のライセンス | 不要 |
---|---|
レバレッジ | 規制無し/最大1,000倍以上 |
スプレッド | 広い |
ゼロカットシステム | あり |
税金 | 累進課税かつ総合課税 |
海外FXの大きな特徴の一つとして、金融ライセンスが不要な点が挙げられます。
金融庁の規制が無いため、レバレッジが大きいハイリスクハイリターンの取引が可能です。
また、スプレッドが広い点においても効率的に利益を得られるチャンスがある一方で、コストがかかると認識しておきましょう。
海外FXはゼロカットシステムがあるので、FX企業が破綻したときの保証においては心配ありません。
そして、海外FXは国内FXと税金の率や課税方法が異なります。
節税対策でFX運用を検討している人は、税金の計算方法を事前に把握しておきましょう。
海外FXのデメリット
海外FXのデメリットとして、以下の7つが挙げられます。
取引手数料が高い
FXの取引手数料とは、ある通貨を買って売るという取引に対してかかる手数料のことです。
海外FXは手数料で利益を得ているため、取引回数が多くなるほど手数料も高くなります。
中でもECN口座はスプレッドだけでなく取引手数料も加わるので注意してください。
ECN口座はトレーダーとFX市場の間に業者を介さず、取引手数料を支払うシステムです。
1回あたりのコストは数銭とわずかであっても、トレード回数が増えると取引手数料がかさんでしまう点は、海外FXのデメリットと言えるでしょう。
スプレッドが大きい
海外FXはスプレッドが大きい点がデメリットです。
スプレッドとは取引の買い値と売り値の差のことで、大きいほどコストがかかります。
効率的に利益を出したい場合は、スプレッドが狭い国内FXや業者を選びましょう。
また、スプレッドは通貨ペアによって大きさが異なるため、各業者によっても違いがあります。
信託保全が義務化されていない
信託保全とはトレーダーの保証金を他の資金とは別に保管し、安全に管理する仕組みです。
信託保全が整っていれば、FX企業の運営資金にトレーダーの保証金が使用されるリスクや、会社が倒産した際に債権者に他の資産と一緒に差し押さえられてしまうリスクなどを回避できます。
国内FXは信託保全が義務化されている一方、海外FXは義務化されていません。
つまり、海外FXは上記のようなリスクが起こる可能性は決してゼロではないのです。
例えばFX会社が倒産した場合、トレーダーの保証金が戻ってくる可能性はゼロとなります。
FX企業に預けた保証金を安全・確実に管理したい場合、信託保全が義務化されたFX業者を選びましょう。
日本語に対応していない場合がある
海外FXはホームページや問い合わせ先など、日本語に対応していない場合があります。
ホームページが外国語で作られていると、正しい情報を読み取れずFXの利益に影響してしまうかもしれません。
また、日本語で表示されている海外FXも、よく見るとでたらめな内容というケースも十分にあり得ます。
外国語でしかサポートできない海外FXは少なくないため、日本語サポートを求める人は国内FXを選びましょう。
入出金が面倒
海外FXは国内FXと比べて、外国の銀行や窓口を経由するため入出金の手続きが面倒な傾向にあります。
すぐに入金・出金したい場合でも、海外FXは手間と時間がかかるため不便です。
また、入出金の際に手数料が必要となるケースもあるため、スムーズな入出金を求める人は国内FXの方がおすすめと言えます。
金融庁の管轄外であるためトラブル対応が困難
国内FXは金融庁ライセンスを取得していて、様々な面で規制があります。
金融庁による規制は主にトレーダーの保護を目的としている一方で、海外FXは金融庁の管轄外であるため、トレーダーにとって制限の無い取引をしやすい分、保護体制が整っていません。
トレーダーの判断や責任に基づいて取引することが前提で、トラブルが多く対応が困難というデメリットがあります。
トラブルを避けて安全にFXを利用したい人は、国内FXの方が好ましいです。
例えば、出金を拒否する悪徳業者などが挙げられます。
トレーダーが出した利益を横取りすることが目的で、せっかく取引が成功しても自分の手元に入らない可能性もゼロではありません。
他にも、日本語サポートが整っていないため、満足のいく対応はあまり期待できないでしょう。
海外FXを利用する際は、信頼度や実績などをあらかじめチェックすることをおすすめします。
国内FXと税制が異なる
海外FXは国内FXと税制が異なるため、海外FXは別途課税されるというデメリットがあります。
国内FXは分離課税かつ一律税率で、FX以外の所得や総所得額は考慮する必要がありません。
一方、海外FXは総合課税かつ累進課税なので、FXだけでなく他の所得が高い場合は国内FXより税金を多く収めなければならない可能性もあります。
国内FXとの税制を区別していなければ、海外FXで利益を得ても高い税金を支払わなければならないかもしれません。
海外FXの注意点
海外FXの注意点として、以下の4つが挙げられます。
税金を納める必要がある
海外FXで得た利益は課税対象であり、納税しなければなりません。
課税方法も国内FXと異なるため、あらかじめ税率を把握しておきましょう。
海外FXの税率は15%から45%と幅広く、所得によっては国内FXよりも高い税金を収めることになります。
例えば、総合所得1,000万円の場合の税率は33%であり、一方で国内FXは一律20.315%となることから、所得が多くなるほど海外FXは節税しづらくなります。
反対に、総合所得が約694万円以下の場合は海外FXの方が税率が低い傾向です。
国内FXと海外FXの課税方法を把握した上で、きちんと納税しましょう。
取引通貨の単位
FXの取引単位のことをロットと呼びます。
海外FXにおける1ロットは基本的に10万通貨ですが、業者によってルールや規格が異なるため注意してください。
ロット数を把握した上で損益を計算しなければ、「あまり利益にならなかった」「予想以上の損失が出てしまった」という事態に陥りかねません。
「通貨」は全FX業者共通の単位となっているため、米ドルや円など各通貨によって自分で注文数を考える必要があります。
ロットや通貨など、FXに関する用語を理解したうえで取引をしましょう。
ハイレバレッジによる損失リスク
ハイレバレッジは保証金を一気に何倍もの金額で回収できるチャンスがあるものの、その分失敗した際の損失も大きいため注意が必要です。
国内FXは金融庁の規制によって最大でも25倍までと制限されていますが、海外FXは規制が無く最大で1000倍以上のレバレッジをかけられます。
海外FXのレバレッジはトレーダーの判断にゆだねられるため、自己責任で無理のない範囲で利用してください。
出金拒否・口座凍結発生の可能性
上記で述べたように、海外FX業者の中にはトレーダーの利益を横取りするために出金を拒否する悪徳業者はゼロではありません。
正確に出金するためには、信頼性の高い業者を選ぶ必要があります。
また、海外FXにおいては口座凍結についても注意してください。
口座凍結になるとトレードができなくなるだけでなく、入出金ができない可能性もあります。
口座凍結の原因としては、登録情報の誤りやスキャルピング違反などが挙げられます。
一定期間利用せずに休眠されるケースもあるため、口座はこまめに利用しましょう。
金融庁が海外FX会社の利用に関し注意喚起を実施
ここまで海外FXのデメリットや注意点について解説しました。
実際に、海外FXは金融庁によって注意喚起されています。
金融庁のホームページには「無登録の海外所在業者に勧誘にご注意ください」という注意喚起がアップされています。
自分が利用しようとしているFX業者が金融庁に登録されているかどうかは、金融庁のホームページで「免許・許可・登録を受けている業者一覧」を確認してください。
注意喚起の理由としては、無登録業者にSNSの投稿や友人の勧誘からFXで損をする人がいることなどが挙げられます。
金融庁に認められていない業者でのFX取引は違法かつトラブル時の追及が困難となることから、関わらないようにしましょう。
海外FXで失敗しないために意識すべきこと
最後に、海外FXで失敗しないために意識すべきことについて3つ解説します。
金融ライセンスの保有を確認する
先述したように、金融ライセンスの有無でFX業者の信頼性が異なります。
金融庁の許可を取得しているFX業者は、レバレッジなどの規制が明確に定まっており、安全性が高いと言えます。
一方、金融ライセンスが無いFX業者はレバレッジ規制やサポートなどが無く、トラブルに繋がりやすいでしょう。
万が一トラブルに巻き込まれたとしても、返金や業者追及などは難しいため、最初から関わらないことが大切です。
信託保全を導入しているか確認する
金融ライセンスと同様に、信託保全の有無も安全にFXを利用する上で大切なポイントです。
信託保全の導入は、トレーダーの保証金が安全に管理されていることの証明となります。
反対に、信託保全が導入されていないFX業者を利用すると、保証金を無許可で経営資金として使用されるリスクや企業に持ち逃げされるリスクなどに繋がるでしょう。
特に海外FXは出金トラブルが多い傾向にあります。
せっかく得た利益を不正に使用されてしまっては意味がありません。
FX業者を決める際は、信託保全の有無をチェックしましょう。
信頼できる業者か事前にリサーチをする
金融ライセンスや信託保全の有無だけでなく、信頼できる業者か事前にリサーチすることもおすすめです。
なお、リサーチする際の重要な項目として、業歴の長さや国内での評判などが挙げられます。
評判については口コミをリサーチし、実際に利用した人のリアルな声を収集することで参考にできます。
各サービスにはそれぞれメリットもデメリットもあるため、照らし合わせて検討してみてください。
まとめ
今回の記事では、海外FXについてデメリットを中心に解説しました。
海外FXはレバレッジが大きく、保証金を一気に1,000倍以上にするチャンスがあることから、多くの利益を獲得できる可能性に期待できる点は魅力です。
しかし、一方で失敗した際の損失も大きいことから計画性をもって取引しなければなりません。
他にも、出金トラブルが多い、日本語のサポート体制がイマイチなどのデメリットが挙げられます。
海外FXを利用する際は、失敗しないポイントや注意点を押さえておくことが重要です。
事前に金融ライセンスや信託保全の有無を確認し、安全に運用できるかをチェックしておきましょう。