更新:2020.11.06 作成:2020.11.06

MT4のティックチャートとは何か?表示方法やおすすめ種類も紹介

mt4 ティックチャート

 

「ティックチャートって何?」「どうやったらMT4に出せるの?」などと悩んでいませんか。

 

ティックチャートはFX相場の値動きを表示するグラフの一種で、知っておくと新しい相場分析の方法を手に入れられます。

 

今回はティックチャートを知りたい人のために、意味や使い方をまとめました。

 

記事の後半では関連するおすすめ機能を紹介するので、気になる人は試してみましょう。

 

ティックチャートの意味は?

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートとは値動きを示す機能のひとつで、価格が変わるたびに更新するしくみです。

 

独自の動きを見せることから、ローソク足をはじめ他のチャートとは性質が異なります。

 

定義だけでなく他のチャート形式との違いを比べてみましょう。

 

価格変動のタイミングごとの値動きを示すシステム

 

ティックチャートとは、FX通貨の売買が成立するたびに更新するチャートの一種です。

 

ティックとはFX用語で、価格変動の時間を示す最小単位を表します。

 

通常のチャートは「1日足」「1分足」などのように、決まった時間ごとの値動きを見るものです。

 

しかしティック式は価格変動のタイミングで区切るので、時間足よりも細かい単位での値動きをチェックできます。

 

縦軸には価格、横軸には時間があるので、他のチャートと似たような感覚で利用可能です。

 

以上からティックチャートは、相場をより細かく分析したい人に役立つものといえます。

 

ティックチャートとローソク足との違いは?

 

mt4 ティックチャート

 

多くの人はFXのチャートを見るときにローソク足を使っているようですが、ティックチャートはローソク足とは特徴が異なります。

 

以下の2点で違いが起きていることを覚えましょう。

 

  • ・チャートの更新タイミング
  • ・値動きの描き方

 

チャートの更新タイミングは、ティックチャートは価格が変わるたびです。

 

USD/JPYのような人気通貨ペアなら、1分間でも複数回更新を受けます。

 

ローソク足は1分足に設定している限り、1分間に何度価格変動を受けても、その間のチャート更新は一度だけです。

 

値動きの描き方も異なります。

 

ティックチャートは価格が変動するたびに、チャート内の該当ポジションを線で結ぶ形です。

 

ローソク足はユーザーが設定した一定時間ごとの始値と終値の範囲を太線で示し、上下の細い線で太線の価格帯を超えた最高値と最安値を表します。

 

たとえば「1時間足」なら1時間内の始値、終値、最高値、最安値を一本で示す形です。

 

ティックチャートに切り替えることで、ローソク足と見方が変わります。

 

ティックチャートを覚えるメリットとは?

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートを覚えることで、以下の2つのメリットを期待できます。

 

  • ・相場の動きを秒よりも短い間隔で追える
  • ・更新頻度によって通貨ペアの人気度も分かる

 

それぞれの詳細を見ていきましょう。

 

相場の動きを秒よりも短い間隔で追える

 

ティックチャートのメリットのひとつに、相場の動きを細かい間隔で追えることが挙げられます。

 

秒よりも短い頻度でチャートが更新されるので、ローソク足よりも正確な相場分析をしやすくなります。

 

特に短期トレードで利益を上げたい人にとっては、ティックチャートのおかげでエントリーや決済のタイミングを正確に測れる点が便利でしょう。

 

秒よりも短い更新頻度は、トレンドが確定してからエントリーまでの時間を短くしたり、少しでも多くの利益を守りながらの決済に役立ちます。

 

特に新規注文成立から数秒~数十分で決済するスキャルピングを行っている人にとっては、細かい値動きを利益に生かす手段として有用でしょう。

 

ここからもティックチャートは相場の正確な動きを調べられるツールとして要注目です。

 

更新頻度によって通貨ペアの人気度も分かる

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートは価格変動のたびに更新するシステムなので、回数が多いほど通貨ペアの人気も分かるのが特徴です。

 

価格が変わることは取引があった証拠なので、人気のある通貨は取引が集中しているととらえられます。

 

FX経験の浅い人は、人気のある通貨ペアを選ぶことが大切です。

 

その理由として、メジャーな通貨ペアは多くの人からの取引を受けやすく、そのぶん相場が安定しやすいことが考えられます。

 

自身が利用している取引所の人気通貨ペアを調べるなら、ティックチャートが効果的でしょう。

 

ティックチャートのデメリットとは?

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートはメリットばかりではなく、以下の2点において注意すべきデメリットもあります。

 

  • ・更新間隔が短すぎて値動きに振り回される
  • ・ローソク足用よりインジケーターが少ない

 

これらが生じる背景について探っていきましょう。

 

更新間隔が短すぎるとチャートを見づらくなる

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートの更新間隔が短すぎると、情報量が多くなりすぎて見づらくなるデメリットが生じます。

 

ティック更新の間隔が1のように少なすぎると、ほんの小さな価格変動がたくさんチャートに表示されるので、相場傾向が分かりづらくなります。

 

情報量が増えすぎて見づらいデメリットもあるでしょう。

 

70ティックごとの更新が、ティックチャートでよく使われるパターンです。

 

これを基本として、更新間隔は短くなりすぎないようにしましょう。 

 

ローソク足用よりインジケーターが少ない

 

ティックチャートに当てはめられるインジケーターが少ないのも難点です。

 

インジケーターとはFXの相場をさらに分かりやすく分析する機能ですが、多くはローソク足に対応しています。

 

トレーダーが使う機会が多いのはローソク足なので、インジケーターもそちらに合わせて作ったものが多いといえます。

 

その分ティック式に合わせたインジケーターの数は限定的です。

 

以上からティック用のインジケーターが、ローソク足用より少ないのも気になるでしょう。

 

ティックチャートの表示方法は?

 

mt4 ティックチャート

 

MT4にティックチャートを表示させる手順を以下のようにまとめました。

 

  1. MT4画面左上の気配値表示ウィンドウで通貨ペアをクリック
  2. 同ウインドウ下枠にある「ティックチャート」を押す

 

気配値ウインドウにある通貨ペアを右クリックすると、サブメニューとしてティックチャートを選ぶ形でも表示可能です。

 

さらに通貨ペアを選んだまま、Spaceキーを押してもティックチャートが現れ、もう一度押すと通貨ペアリストに戻るしくみです。

 

シンプルな操作方法でティックチャートを表示できるのもMT4の特徴でしょう。

 

 

 

ティックチャートの有効な使い方

 

ティックチャートを有効活用するなら、トレンドラインを用いて新規注文のタイミングをうかがいましょう。

 

ローソク足で相場の流れを調べながら、正しい注文のタイミングを知ることが大切です。

 

ティックチャートを生かした投資法をまとめました。

 

 

 

トレンドラインを使えば投資のタイミングが分かる

 

ティックチャートをFX投資に生かすなら、トレンドラインが重要アイテムです。

 

これはFX相場の傾向を測るためにひく線を意味し、正しい投資行動を知るサインにもなります。

 

mt4 ティックチャート

 

画像はYJFX!のローソク足日足チャートにおける2本のトレンドラインです。

 

価格が下落傾向だと思ったら上に、上昇傾向なら下に線を引いてください。

 

それぞれの線を突き抜ければトレンドの変化と読めます。

 

ティックチャートでもトレンドラインを引いておき、突き破りが起きたら投資のタイミングと見られます。

 

「下がりがちの相場だから上に線を引いたら、チャートが上に抜けたから通貨を買おう」というように、トレンドラインは投資判断の目安を作れます。

 

ティックチャートだけでなくローソク足もチェック

 

mt4 ティックチャート

 

ティックチャートを使っている間も、ローソク足による相場チェックは忘れないようにしましょう。

 

多くのトレーダーはローソク足の相場に頼りながら投資していて、実際のFX相場もそうした行動に影響されて変わるからです。

 

価格変動に従って更新を受けるティック式は、情報が細かすぎて全体の流れをつかみづらい欠点があります。

 

ローソク足を見ることで、ティックでは見えない大まかな流れをカバーできるでしょう。

 

ローソク足で大体の流れをつかみながら、ティックチャートで正しい投資タイミングを見極めるのが有効な使い方です。

 

ティックチャートのおすすめ4選

 

mt4 ティックチャート

 

おすすめであるティックチャートの機能を4つ紹介します。

 

どれもFX経験が浅い人でも使いこなせるのでチェックしましょう。

 

Oanda Tick Chart Traderは使い勝手に優れている

 

mt4 ティックチャート

 

「Oanda Tick Chart Trader」は、チャートチェックだけでなく、直接注文ができる便利な機能です。

 

ティックチャートに頼った投資行動は正確なタイミングがカギなので、Oanda製のこちらを使えば、タイムロスの心配がなくなるでしょう。

 

機能としては、通常のティックチャートに加え、一定のティック数ごとの値動きをローソク足で示したもの、2つの通貨ペアにおけるティックの動向を同時に示すものなど幅広く揃っています。

 

注文機能では、新規・決済に加え、クイック注文機能でスピーディな発注も可能です。

 

ハイレベルな利便性から、Oandaのティックチャートは使いがいがあるでしょう。

 

Tickはサブウインドウにティックチャートを表示可能

 

mt4 ティックチャート

 

「Tick」ではサブウインドウにティックチャートを表示できるので、ローソク足と同時チェックが可能です。

 

さらに買値と売値を同時に線型で示すチャートもあるので、情報分析の方法が多いといえます。

 

ティックチャートを使った短期投資は、正確な投資タイミングが利益を左右します。

 

Tickでは別々の種類の値動きを同時に示すことで、トレーダーに素早い行動を促す形です。

 

ローソク足とティックチャートを同時に見たいと思ったら、Tickも選択肢に入るでしょう。

 

PZ Tick Chartは移動平均線を表示してくれる

 

mt4 ティックチャート

 

「PZ Tick Chart」はティックチャートに移動平均線を出せます。

 

さらに買値と売値を同時にラベル表示してくれるので、ひとつの画面で多くの情報をキャッチできるのが強みです。

 

ティックチャートの移動平均線は短期の赤と長期の青の2本に分かれています。

 

短期投資で儲けたい人も、長期投資でじっくりと通貨の値上がりを待つ人も使いやすいのが印象的です。

 

PZは、移動平均線を使った相場分析が好きな人におすすめでしょう。

 

JFXを使っているならJFX-70TickBar

 

mt4 ティックチャート

 

「JFX-70TickBar」は、日本のFX会社であるJFXが開発したティックチャートです。

 

FX会社が直接開発した機能として、信頼性は高いといえます。

 

MT4に直接ティックチャートを表示できるので便利です。

 

JFXで口座を開設していれば無料で使えるので、投資に役立てたい人にとってはすぐに利用できることもポイントでしょう。

 

JFXで口座開設した人や、短期投資で稼ぎたい人にとっては、70TickBarが役に立ちそうです。

 

番外:スマートフォンアプリでティックチャートが見られる例

 

ティックチャートを見られる場所はMT4だけでなく、スマートフォンアプリでチェックできるケースもあります。

 

該当する例を以下に紹介するので参考にしてください。

 

DMM FX

 

mt4 ティックチャート

 

こちらはネットサービス大手のDMMグループにあるFX会社です。

 

FXアプリのチャートは見やすいだけでなく、ティック式も使えるので便利です。

 

チャート画面は4つまで同時に表示できるので、それらをすべてティック式に仕立てられます。

 

ティックでの動向を比較して、どの通貨ペアが人気があるかも確かめられるでしょう。

 

また同時チェックにより、注文すれば儲かりそうな銘柄を探しやすくなる効果も望めます。

 

以上からDMM FXのティックチャートは、アプリ本来の見やすさもあって使いやすいでしょう。

 

LION FX(ヒロセ通商)

 

mt4 ティックチャート

 

ヒロセ通商が展開するLION FXでもティックチャートを見られます。

 

チャート画面の時間足リストで「1分足」「2時間足」「日足」などの選択肢がありますが、ここに「TICK」も含んでいるからです。

 

トレンドラインなどの機能も使え、ティックチャートにも描けます。

 

LION FXはティックチャートを見ながら取引したい人にとっても優しいFX業者といえるでしょう。

 

まとめ

 

ティックチャートは、MT4で使える機能のひとつです。

 

価格が変わるたびに更新されていくので、ローソク足よりも正確な相場の変化が分かります。

 

正確に投資すべきタイミングを見極めたい人や、短期投資で利益を上げたい人におすすめの機能でしょう。

 

ただしティック式はローソク足よりも更新頻度が多いので、長期的な相場の流れを見逃しやすい欠点があります。

 

投資に役立てるならローソク足で全体の流れをつかみながら、ティックチャートを使いましょう。

 

普通のチャートでは分からないような、細かい価格変動を示してくれる点で、ティックチャートは便利です。